N・H・Kにようこそ!4話の作画を擁護する

MOON PHASE 雑記でも
「あと、今回は作画が結構やばかった。最近話題の作監の癖とかそう言うレベルの話ではなく。」
と認定されてしまった昨日の「N・H・Kにようこそ!」4話の作画。
http://d.hatena.ne.jp/moonphase/20060731#p2
僕はtvkでリアルタイム視聴した時点で「これは凄い作画アニメだ!」と思ったのでミクシィに少し書いたのだが、今回はあまり有名なアニメーターが関わっていないこともあり、擁護する人が少なそうなので、このはてなでもしつこく擁護してみることにした。

エロゲーを作ろうとした主人公達が秋葉原へ行く、と言うような回。

その1
http://www.youtube.com/watch?v=KzlRXMG4c9M

その2(↓中盤の美味しいところが大体見れます)
http://www.youtube.com/watch?v=aj5NnfoxdQQ

その3
http://www.youtube.com/watch?v=_RkJ8F9zY0o

シンプルな線と感覚的なデフォルメ、多めな原画枚数のわりに中割は少な目で動きに飛躍を持たせるといった最近の作画マニアの方向性を突き詰めたような作画がほぼ全編にわたって展開した回で、一部突き詰めすぎたのか、はたまた原画段階でリソースが無くなったせいなのか、全く中割が入らずカクカクしてしまっているが、個人的にはその辺が特に良かったと言っても過言ではない。
仕上げ以降は普通に作業されているし、動画・仕上げはほぼまとめて海外に丸投げのようだし、この部分の動画だけを描かないことによるメリットは殆ど無いので失敗っぽく見える部分も意図的なものだろうとは思うのだが。あるいは単に2原以降でのミスを時間的にチェックしきれなかったか。それもまず無いだろうと思うが。

具体的には、妄想の幼馴染シーン(youtubeその1の4分27秒あたり)は失敗臭かったが、引きこもりの主人公を連れ出そうとするシーン、とらのあな風の店ではしゃぐシーン(youtubeその2全体的に)などは絶妙だった。


また要所要所では逆にリアルな描写がなされていて、Aパート終盤で主人公が暗がりで寝返りを打つ2カット(youtubeその2冒頭)はかなりのリアル作画。線・枚数を増やしたカットに限ってまともに見せないといったあたりが粋というかひねくれてると言うか。自分も最低画質で録っていたこともあって線が良く見えないし、PCでは一層見えずらい。是非youtubeをフルスクリーンにして見てみてください。
家を出て電車に乗るまでの数カット、秋葉原の店、雑踏などでレイアウトをリアルに描きこんでみせるカットやモブなどもさりげなくなかなかの出来だった。


回想シーンは普通だった。使い回しがあったせいかもしれないが。それ以外でも基本的に女性の顔は崩さない親切設計だったのは制作者が作画マニアなだけでなく萌えオタクでもあるためなのかもしれないし、作品にも合っていると言えるだろう。


ちなみにスタッフ名も良く読み取れなかったが、ネットで実在の原画マンと照らし合わせつつ書き出してみた。

作画監督 夏目真吾?
原画 夏目真吾? 秋山由樹子? 河合利恵? 三輪和宏? 矢上孝一?





本当は、次はゲド戦記、ナルトなどを見てから夏の劇場アニメについて「時をかける少女」を中心にまとまったものを書こうと思っていたのだが。

もちろん「時をかける少女」はお勧めですよ。本命の細田作品としての期待に応えた作品と言って良いと思います。小規模な公開ですが、見ていない人は是非。